歯を抜いたまま治療せずに放っておくと危険

むし歯や歯周病や事故等で歯を失ってしまったときに、前歯は目立つのですぐに歯科医院に駆け込むかもしれません。しかし、奥歯は他人から見えないために「1本くらいなくても大丈夫」「意外と気にならない」などと言って放置してしまう場合があります。

歯は隣の歯と隙間なく互いに押し合うことで全体のバランスを保っています。その中の1本を失うことで全体のバランスが崩れてしまい、気がついたらとんでもない状態になってしまうこともあります。


抜けたスペースに隣の歯が倒れてくる




歯が抜けた場合、隣の歯が空いたスペースをつぶそうとどんどん倒れてきます。それだけではなく、下の歯が抜けた場合は上の噛み合わせの相手方の歯が下りてきてしまいます。ひどい状態になると下の歯ぐきとぶつかるくらいまで落ちてきます。


抜けたスペースに噛み合う相手の歯が伸びてくる




逆に下の歯があって上の歯がなくなった場合も、下の歯がどんどん伸びてきてしまいます。その形のまんま数年間放置した状態で、伸びあがってきたままの相手側の歯を治療した場合は、インプラントにしても入れ歯にしても非常に噛むことが難しくなってしまいます。
そのため放置した歯をそのままにして時間をかけて置いておかない方がいいです。

本来は抜けた歯だけの治療で済んでいたものが、隣の歯が倒れてきたために隣の歯まで治療しなければならなくなります。上の歯が落ちてきているのであれば、上の歯を元の位置に戻すような治療が必要になってきます。

戻す治療というのは具体的には二つしかありません。一つは歯を短く切ってしまうという方法で、中の神経は当然取られてしまいます。
もう一つは矯正治療です。若い方々がされている歯列矯正をすることになります。
インプラント治療をされる方の平均年齢は当院では69歳ですが、60代の方でも必要があれば矯正治療をする場合があります。そして伸びた歯だけを治療するだけでなく、矯正治療をするならどうせなら全部きれいにしましょうということで、矯正をすることできちんとした噛み合わせが出来ます。


歯がないと骨が痩せてしまう


歯がなくなったために噛む力が骨に加わらなくなると、その部分の骨が痩せてきてしまいます。歯があった時にはかなり高さのあった顎骨が、歯が抜けてしまうとどんどん痩せてきて、薄くなってしまいます。

顎の骨が薄くなると入れ歯が安定しませんし、インプラントも増骨の処置が必要になるために治療期間や費用が多くかかってしまいます。
歯が抜けたまま治療せずに放っておいたために骨が痩せると、いざ治療しようとした時に様々な問題が起こり、治療がより難しくなります。


私たちのインプラント治療のポリシーは「長持ちさせる」ということですので、インプラント治療の前に治すべきところはきちんと治して、全体的に長持ちさせるように考えています。
歯を抜けたままにしているということは、このように後の治療が大変なことになりますので、抜けたままあまり長く置いておかない方が良いです。