インプラントをきっかけに歯周病が良くなったお話

歯は骨で支えられているのですが、この骨が溶けていく病気が歯周病です。
歯周病の起こる原因は様々で、患者さんの体質や生活習慣によって発症の年齢や進み具合が違ってきます。

基本的には患者さんの体質を改善することで歯周病は良くなってくるのですが、患者さんの身体の抵抗力が一時的に衰えたり体力が弱まった時に歯周病がひどくなったりもします。
また、噛み合わせのバランスが崩れて特定の歯に負担がかかるような状態になった場合も歯周病が進行して骨が溶けやすくなります。

歯周病の患者さんが歯を失った場合、入れ歯で治療するのは危険です。保険適用の入れ歯はバネを引っ掛ける方式ですので、バネをかける歯に負担がかかります。そしてバネをかけても入れ歯はしっかり固定されずに揺れることが多く、その揺れが更に周囲の歯に負担をかけます。
歯が揺れている状態ではしっかり噛めないことは、想像して頂ければおわかりになると思います。

入れ歯ではなく、インプラントで力がかかっても大丈夫なしっかりとした奥歯をつくってやると、歯が揺れて他の歯に負担をかけることも、入れ歯のようにバネで歯に負担がかかることもありません。

インプラントで奥歯の噛み合わせを改善することで、残っている歯の負担は激減します。そしてインプラントを埋入した部分の骨は、吸収されることなく逆に骨が回復していきます。
それは周辺の歯にも良い影響を与え、歯周病の改善へと繋がっていきます。

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子供の頃に歯を失ったことをきっかけに歯の健康を考えるようになった方

歯でお悩みの方は、中高年になってから急に歯の悩みが出来たのではなく、子供の頃から歯が悪かったとおっしゃる方が多いです。


逆に子供の頃に歯を失う体験をしてから、少しでも気になる部分があれば歯科医院に行くようになり結果的に健康な歯を長持ちさせることが出来ている方もおられます。
その方は歯医者通いが趣味というのは言いすぎかもしれませんが、歯科衛生士にクリーニングをしてもらったり、ホワイトニングをしてもらったり、治療以外の部分で歯科医院のお世話になる事を楽しんでおられます。


今年で57歳になられますが、虫歯で詰め物をした歯はあるものの、子供の時に失った歯以外は健康そのものです。
定期検診は必ず受けておられ、毎月クリーニングにもお越し頂いているため歯周病予防も完璧で、自宅ではフロスを使うのもお手のものです。
健康な歯の持ち主ということで、表彰したい位です。


さて、子供の頃に歯を失ったと書きましたが、当時の歯科医療では歯を抜いた後の治療はブリッジにするのが普通で、この方も奥歯を銀合金のブリッジにしておられました。


ブリッジは両側の歯に強い力がかかるために数年後に歯の根っこが割れたりして、抜歯に繋がるケースがあります。
この方は幸い歯のケアをしっかりと行っていたために、40代になるまでブリッジが駄目になることはありませんでした。


他に悪い歯もなく十分満足されてはいたのですが、ある日、インプラント治療に興味をもたれぜひ受けてみたいと思われたのです。
この方の場合は、ブリッジを切断して真ん中の欠損歯の部分にインプラントを埋入することになります。
小学生の時に失った歯の部分です。


歯を失ってから40年近くたっており、骨が十分にあるかどうか少し心配されていましたが、もともと健康体で煙草も吸わない方でしたので、骨の量は大丈夫でした。
ブリッジではあまり噛む力が出ないのですが、インプラントは良く噛めますので、インプラントにした事によってより健康になられました。


このように、子供の頃に歯が悪くなったことがきっかけで、本当に歯を大切にする生活が身につくこともあります。
どのような道筋をたどられるかは人それぞれですが、多くの方々が少しでも健康な歯を長く使えるようにと願います。


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過去の治療が原因で歯を失う場合もある

歯を失うことでインプラント治療をされた患者さんを多く見てまいりましたが、歯の悪い方はお顔の色つやが悪かったり小皺が多かったりと、何かと顔にも不健康なサインが出ているのが普通です。

しかし、お顔の色つやが良く健康そうに見える方でも、多くの歯を失っている方がおられます。
その方たちの多くは、過去に治療した歯の噛み合わせが悪かったり、被せ物が合っていなかったりしたことが原因で歯を失っておられます。

歯の噛み合わせが悪かったり被せ物が合っていない場合は、特定の歯に強い力が加わってしまいます。
歯は横にゆすられることに弱いという性質をもっているために、その状態が続くと外傷性の歯周病が進行してしまい、徐々に歯がぐらぐらしだして最終的に歯を失うことになります。

そのような方たちの天然歯を見てみると、歯槽骨が殆ど吸収しておらず健康そのものという場合も多いです。
つまり、過去の治療で不適切な被せ物をしたことが原因で歯を失っている方も多くおられるということです。
もちろん被せ物や噛み合わせの調整を十分に行っていればこのようなことは起こりません。

被せ物や噛み合わせの他に根幹治療が悪かったために歯を失うケースもあります。
適切な治療さえ行っていれば歯を失わずに済んでのですから、同じ歯科医療に携わる者としては悔やんでも悔やみきれません。

幸いインプラント治療によって予後は良いのですが、歯を失わずに済むならばそれに越したことはありませんので、予防歯科にも力を注いでいきたいと思っています。

グループを対象とした歯周疾患予防について

日本人はむし歯の多い人種で、12歳時のむし歯発症率が北欧諸国に比べて4倍も多いといわれています。幼児の頃からしっかりと虫歯予防をすることにより、北欧との差は縮まっていくと思いますので、まず歯科医院で定期健診を受けるという習慣を身に付けていただきたいと思います。以下はグループ・集団を対象とした歯周疾患予防プログラムについての記事からです。

4 集団を対象とした歯周疾患予防プログラム
 う蝕に関しては,水道水フッ化物濃度調整(フロリデーション)や学校での集団ブッ化物洗□など,集団を対象とした予防法は効果が高いことが報告されている,一方,歯周疾患に関しては,これまで歯科医院における個別の患者対応が基本であり,集団を対象とした予防プログラムは非常に少なかった.しかし,老人保健法のなかに歯周疾患の検診事業が導入されたことがきっかけとなり,集団を対象としたコミュニティレベルの歯周疾患予防プログラムを実施する地域も増えている.また,従業員を対象とした歯周疾患予防プログラムを実施して,成果をあげている企業もある


歯周病の予防に力を入れているある研究機関で、2か月に3回の歯間ブラシによる歯みがき指導をしたところ、「歯周ポケット有」の方が35.7%から10.7%に減少したそうです。しかし、この指導を継続して続けていかないと、元に戻ってしまうそうです。丁寧な歯磨きを自分の意志だけで続けていくことは、難しいのですね。
北 大阪インプラントセンターでは、歯のことでお悩みのある方への無料電話相談を行っています。専任のカウンセラーが、お一人おひとりのお悩みやご質問をおききします。どうぞお気軽にお電話下さいね。

  • 投稿日時:2012年02月29日
  • 記事分類:歯周病