インプラントの基礎知識

インプラントとは何か教えて

インプラントとは何か教えて

「インプラントとは何か」「インプラントが気になるけれど歯医者さんに相談するのは気が引ける」「ネットで検索すると痛みなどの情報が多いし怖い」という方もおられるのではないでしょうか。今日はインプラントとは何か、メリットやデメリット、他の治療法との違いについてご紹介いたします。

インプラントとはどんな治療法?

歯科医院で行うインプラントとは、虫歯や歯周病などの病気、事故の時、歯が抜けたり失った部分を改善する治療法です。インプラントのおおまかな通常の流れをご案内します。

  1. 顎の骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込む
  2. 骨と歯根の下部構造が結合するのをドクターがチェックする
  3. 支台部(アバットメント)を固定した人工歯根に取り付ける
  4. 人工歯(上部構造)を被せる
  5. 定期的 にメインテナンスのため通院してクリーニングを行い、インプラント周囲炎などの感染による病気やインプラントの脱落を予防する

インプラントを受ける前には、歯科医師よりきちんと計画(1本行うのか、どのような結果になるのか)の説明を受け、リスクやメリットなどを十分納得したうえで行いましょう。インプラントには一回法(即時荷重インプラント)や二回法などありますが、治療の計画は人によって程度が異なります。 歯が抜けた欠損部分の見た目や、食事の際に上下の歯でうまく噛みにくいなどの機能面の問題が、インプラント治療を行うと、気にならず自分の天然の歯のように噛めます。手術で埋め込むことで終了ではなく、インプラントをメンテンナンスにより長く使用することが重要です。

インプラントの歴史は意外と古く、紀元2~3世紀の古代ローマ時代(日本では弥生時代)には行われていた治療です。上顎骨に鉄製のインプラントが埋まった人骨が発見されたり、7世紀(日本では飛鳥時代)にもマヤ文明の遺跡から抜去歯と貝でできたインプラントが使用された女性の骨が発見されています。近代的な歴史としては、1952年にチタンと骨が結合するということ(オッセオインテグレーション)が発見され、日本では1990年代にさまざまな製法が開発されました。2005年には薬事法でジルコニアアバットメント(インプラントのシステムの一部)が認可され、審美的な治療として広がっています。

インプラントのメリット

メリット では、インプラントの治療によるメリットを挙げます。

  • 人工歯根を顎の骨に埋めるため噛む力が他の義歯治療よりも強い
  • 他の歯を削ったりばねをかけることがないので隣接する歯や残存歯に負担がかかることがない
  • 見た目や美しさが他の治療法よりも自然である
  • インプラントを入れても違和感が少なく自分の歯のように感じられて咀嚼しやすい

インプラントのデメリット

デメリット では、反対にインプラント治療のデメリットをご説明します。

  • 手術や麻酔を行わなければならない
  • 検査によりあごの骨が薄いと診断された方はしっかり造骨した後にインプラント治療をするため治療期間が長い
  • 骨粗しょう症や糖尿病など全身疾患で薬を服用中の方は、担当医からインプラントの許可を得る必要がある
  • 他の義歯治療と違い保険適用外で(先天性の疾患や顎骨の欠損などでは保険適用)自費治療のため料金が高い
  • 金属を使用している器具があり、血管の流れが悪いと治療の結果に関わるため、一部の方(金属アレルギー・喫煙者)はできない可能性がある

歯科のインプラントは自費診療ですが、医療費控除の対象になります。手続きを行えば、一定の費用が戻ってくる診療です。

差し歯とインプラントは何が違う?

よく患者様に質問をされるのが、差し歯とインプラントの違いを教えてという点です。一般的に言われる差し歯は、虫歯の治療の際に歯を削り被せ物を行う処置ですし、同じようにインプラントも人工の歯を被せる治療法です。何が違うのだろうと思われる患者様も少なくありません。差し歯とインプラントの違いを治療のやり方で比べてみましょう。
差し歯とインプラントの違い

歯根の有無が大きなポイントです。

歯の根が残っている状態から治療を行う場合ならば差し歯
差し歯のケースにおいては歯根を活用し人工の土台を立て、セラミックなどの被せ物を被せます。

歯の根がない状態から治療を行う場合ならばインプラント
インプラントでは歯茎を切開して人工歯根を埋入するところから開始していきます。人工歯根と骨が結合した後、土台となるアバットメントと被せものを被せます。

歯がない部分のインプラント以外の方法を教えて

インプラント以外の治療法は? 歯の欠損部分については、インプラント以外にも治療方法はあります。先程少し触れましたが、入れ歯とブリッジの2種類です。メリット・デメリットを含めてそれぞれ比較してみましょう。

入れ歯

  • 保険適用できる入れ歯があるので安い
  • インプラントと違い早く治療が終えられる
  • 装着した際にえずくなどの違和感を覚えることが多い
  • ばねをかけたりするため、隣の歯に負担がかかり、見た目や歯の健康が悪くなる
  • 不安定であるため、食事の際に固い食べ物を噛むことができない

ブリッジ

  • 保険適用で行える治療である
  • インプラントと違い、治療期間を短く終わらせることが可能
  • 見た目の違和感が少ない
  • 欠損部分の両隣の歯を削り連結した被せ物をかける方法のため、両隣のそれぞれの歯が補うことになり、負担を大きくかけて歯が弱くなる
  • 被せた歯と歯肉の部分に隙間ができやすいため、食べかすが詰まり歯周病の原因になる

まとめ

インプラント治療を行うと、他の義歯治療よりも生活の質が向上するのでおすすめですが、メリットやデメリットによる影響も多くあります。ご自身がインプラント適応可能かどうか、設備の整った医院であるかなど検討する際にきちんと把握し、安心できる環境で治療を行うのが重要です。無料カウンセリングやCT撮影などの精密検査をすれば、歯科医師がインプラント手術が可能かどうか診断できます。大切な歯を長く使うためにも、気になる方は、一度お気軽にご相談ください。