費用・治療費

インプラント治療の費用について治療前に確認しておくべきこと

 

インプラント治療の費用について治療前に確認しておくべきことインプラント治療を受けるかどうかを決定する前に、費用面では次のような点を歯科医師によく確認しておきましょう。

インプラントの費用について確認しておくべき内容は?

インプラントの費用

1. トータルで治療費はいくらかかるのか

計算機インプラント治療には様々な工程があり、治療前の検査の費用から始まり、最終的な上部構造の装着、オプションの増骨などの処置の費用、更には治療後のメンテナンスの費用等、総費用に含まれている部分と、都度支払いが必要なものについても、予め聞いておく必要があります。

また、消費税が含まれているかどうかもしっかり聞いておきましょう。

2. インプラント治療にかかる料金を記した見積書をもらう

見積書インプラント治療全体を通して必要な金額を見積書の形式で作ってもらいましょう。口頭やメモ書きでの説明でなく、きちんとした書式の書類があれば、何度も見直して検討することが出来ます。

総費用の中には何が含まれるかが記載されていなければ、それぞれ細かく確認しましょう。

診断料、手術代、インプラント体、アバットメント、上部構造などの費用、骨造成などのオプションの費用など。

3. 上部構造の種類によってどの程度金額が変わるのか確認する

インプラント通常、インプラント治療においては上部構造の材料によって金額が違います。材料別の価格が一覧表になっている資料をもらっておきましょう。材料別の特徴が書かれていればなおわかりやすいです。

4. 再治療が必要になった際の保証についても確認する

インプラント治療には大抵保証が付きますが、歯科医院によってその内容はまちまちです。どういう場合にどういう内容の保証が受けられるのかについても確認しておきましょう。

保証期間や保証条件についても必ず確認しましょう。

5. 支払い方法について

支払いのタイミングや支払い方法についてもきちんと確認しましょう。分割やローンが可能な場合は、分割の回数や手数料が歯科医院によって様々ですので、出来る限り書面で説明されたものをもらいましょう。

6. 費用に関しての疑問点は全てきいて理解しておく

費用インプラントは保険がきかない自由診療なので、治療費がかなり高額になります。

そのため、曖昧な点がないように、疑問に思った部分は手術を受ける前にしっかりと確認しましょう。

インプラントとは?

インプラントは歯を失った場合の治療法の一つで、失わった歯の代わりに顎骨にインプラント体(人工歯根)を埋め込んで歯の機能を補います。

1. インプラントの構造構造

インプラントの構造とメリット・デメリットインプラントは主に3つの部分で構成されています。

  1. インプラント体(人工歯根)・・顎骨に埋め込まれる部分で、小さなスクリューの形をしています。チタンやセラミックなどの生体親和性の高い素材で出来ています。
  2. アバットメント・・インプラント体と上部構造(被せ物)を繋ぐためのパーツ。
  3. 上部構造(被せ物)・・人工の歯の部分。セラミックやジルコニアで自然な歯の形に作られます。

2. インプラントのメリット

  • 自立しているため、他の歯を傷めない
  • 噛む刺激が顎骨に伝わる為、骨の吸収を防ぐ
  • 適切なメンテナンスを受ければ耐用年数が長い

3. インプラントのデメリット

  • 外科手術が必要である
  • 治療期間が長い
  • 保険がきかないため費用が高額になる
  • 一部の全身疾患の方には適応できない場合がある

▼インプラント治療についてはこちらで詳しく解説しています。

▼当院のインプラントの費用についてはこちらで詳しく解説しています。

インプラント治療の費用について治療前に確認しておくべきことに関するQ&A

インプラント治療にかかるトータルの治療費はどのように算出されますか?

インプラント治療のトータル費用は、様々な要素によって決まります。初期の検査費用、手術費用、インプラント体やアバットメント、上部構造の費用、さらに必要な増骨処置の費用などが含まれます。これらは個々の患者の状態や選択する材料、手術の複雑さによって変わるため、事前の見積書で確認することが重要です。また、治療後のメンテナンス費用も考慮に入れる必要があり、消費税の有無も確認すべきです。

インプラント治療の見積書をもらうべきなのは何故ですか?

インプラント治療の見積書は、治療にかかる総費用を明確にし、患者が金銭的な判断を下すのに役立ちます。見積書には診断料、手術代、インプラント体、アバットメント、上部構造の費用、オプションの骨造成費用など、治療に関わる全ての項目が詳細に記載されるべきです。これにより、患者は費用の内訳を理解し、必要に応じて質問や相談を行うことができます。

上部構造の種類がインプラント治療費にどのように影響するか説明してください

上部構造の種類はインプラント治療費に大きな影響を与えます。セラミックやジルコニアなど異なる材料はそれぞれコストが異なり、見た目や耐久性などの特性も異なります。材料ごとに価格と特性が一覧表になっていることが多く、患者はこれを参考にして自分のニーズに合った選択をすることができます。材料の選択は最終的な見た目や機能性に影響を及ぼすため、慎重な検討が必要です。

まとめ

インプラント治療を検討する際に、費用全体の内容が明確になっているかは重要です。治療前には必ず、治療費の内訳や見積、保証内容、支払い方法の選択肢や条件などの細かな点を確認し、不明な点は必ず質問しましょう。

インプラント治療の費用について治療前に確認しておくべき点に関して、以下の二つの研究が参考になります。

1. インプラント支持歯義歯の口腔健康関連QOLに関する研究

インプラント治療の費用効果と患者の期待が治療の成功に大きく影響することが示されています。インプラントによる固定義歯と取り外し可能な義歯の比較では、患者の口腔健康関連のQOL(生活の質)は、インプラントによる治療と従来の歯支持の義歯とで大きな差はないことが分かりました。しかし、インプラントに関する費用対効果の分析では、患者がより高いQOLを求める場合、インプラントによる支持を持つ取り外し可能な部分入れ歯が費用効果が高いことが示唆されています。【H. Duong et al., 2022

2. インドのヒマチャル・プラデーシュの歯科大学でのインプラントに関する認識と受け入れについての調査研究

インプラント治療に対する一般の認識の欠如と高い治療費が、治療の応用を制限する大きな障壁となっていることが指摘されています。この研究では、患者の多くが歯の置き換えの選択肢を知っているものの、インプラントについては十分に認識していないことが明らかになりました。その結果、インプラント治療を提供する上で、高い費用と情報不足が大きな障害となっていると結論付けられています。【Rohit Sharma et al., 2022

インプラント治療の費用に関しては、治療の種類や期待されるQOLの向上によって異なり、患者と医師の間での十分なコミュニケーションが重要です。また、一般的な認識の欠如が治療選択に影響を与える可能性があるため、事前に十分な情報を得ることが重要です。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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