オールオン4

オールオン4の手術は1回だけでいい?

オールオン4の手術は1回だけでいい?

オールオン4は、最小限のインプラント本数で全ての歯を支える革新的な治療法です。この治療法では、手術回数が1回のみで済むことが大きな特徴となっています。オールオン4の手術回数についてご説明します。

オールオンフォーとは?

オールオン4

オールオンフォーに関する詳細はこちらをご覧下さい。

オールオン4の手術回数

従来のインプラント治療では、失った歯の本数分だけインプラントを埋入する必要があり、手術回数や治療期間が増加する傾向がありました。しかし、オールオン4では、最小4本のインプラントで全ての歯を支えることが可能であり、手術は1回のみで完了します。

オールオン6の場合は、インプラントを6本埋入しますが、オールオン4と同じく、手術当日に仮歯が入り、手術は1回だけです。

オールオン4の手術回数が1回だけで済む理由

オールオン4は、従来のインプラント治療とは異なり、効率的に歯の機能を回復する治療法です。その手術回数が1回だけで済む理由について、ご説明します。

1. 最小限のインプラントで12本の歯を支える設計

オールオン4では、4本のインプラントを上顎または下顎に埋入するだけで、12本の歯を支えることが可能です。この設計により、従来のように複数回の手術で多くの本数のインプラントを埋入する必要がありません。

インプラントの埋入位置に関する技術

オールオン4では、骨量が十分にある部位を選び、インプラントを最適な角度で埋入します。これにより、少ない本数で上部構造をしっかり支えることが可能です。

1回の手術で仮歯装着までを行う

全体的な治療計画が効率化されているため、1回の手術で仮歯装着までの必要な処置をすべて行えます。

2. 手術当日に仮歯を装着可能

従来の治療では、インプラント埋入後に義歯を装着するまで数ヶ月待つ必要があり、その間に仮歯を装着するための追加手術が必要な場合もありました。しかし、オールオン4では、手術当日に仮歯を装着することが一般的です。

手術と仮歯装着が同時に行える理由

特殊な技術を用いてインプラントを安定的に埋入するため、術後すぐに仮歯を装着できます。この技術を即時加重といいます。これにより、患者さんは手術直後から快適な生活を送ることが可能です。

3. 抜歯とインプラント埋入を同時に実施

オールオン4では、必要に応じて、残っている歯を抜歯して、その後すぐにインプラントを埋入することができます。この方法を抜歯即時インプラントといいます。この一連の処置を同時に行うことで、治療期間を大幅に短縮できます。

従来との違い

一般的なインプラント治療では、抜歯後に傷が治癒するのを待つ期間が必要でした。また、人工歯根と上部構造を連結するためのアバットメントと呼ばれる部品を取り付ける二次手術を行う必要もありました。オールオン4ではこれらを省略できます。

4. 骨移植の必要性を減らす技術

オールオン4では、骨が薄い部分を避けて骨の多い部位にインプラントを埋入するため、従来の治療で必要とされていた骨移植を回避できる場合が多いです。

骨移植が不要な理由

奥歯部分にインプラントを斜めに埋入する「傾斜埋入」の技術により、骨が少ない患者さんでも治療が可能です。これにより、骨移植のための追加手術が不要となり、1回の手術で治療を完了できます。

5. 高度なデジタル技術の活用

手術前にCTスキャンや3Dシミュレーションを使用して詳細な治療計画を立てることで、手術そのものが効率的に行えます。

デジタル技術による精度向上

事前に患者さんの顎の骨や歯茎の状態を正確に把握し、最適なインプラントの位置を計画します。この計画に基づいて手術を行うため、1回の手術で成功率を高めることが可能です。

手術回数を1回に抑えるメリット

オールオン4の手術が1回だけで住むことは、患者さんに以下のような多くのメリットをもたらします。

  1. 身体への負担軽減・・手術回数が1回だけのため、身体への負担が少なく済みます。
  2. 通院回数の削減・・治療に伴う通院回数が減るため、患者さんの時間的な負担も軽減されます。
  3. 治療期間の短縮・・抜歯、インプラント埋入、仮歯装着が同時に行えるため、全体の治療期間が大幅に短縮されます。
  4. 費用の節約・・手術が1回で済むため、複数回の手術が必要な治療に比べてコストパフォーマンスが高い場合があります。

オールオン4が手術回数を1回だけに抑えられるのは、最先端の技術と効率的な治療計画が融合した結果です。この治療法により、患者さんは短期間で快適な生活を取り戻せます。しかし、事前にしっかりとカウンセリングを受け、個々の状況に応じた治療法を選ぶことが重要です。

治療の流れ

1. カウンセリング・検査

患者さんの口腔内や顎の状態を詳しく把握するため、歯周病の検査、口腔内の写真撮影、CTスキャン、パノラマレントゲン、噛み合わせのチェックなどを行います。

2. 治療計画の説明と手術日の予約

検査結果を基に、治療計画や治療期間、費用などについて詳しく説明し、手術日を決定します。

3. インプラント埋入手術と仮歯の装着

手術は局所麻酔で行います。必要に応じて静脈内鎮静法も使用し、インプラントを埋入します。手術当日に仮歯を装着することが一般的です。抜歯が必要な場合は、まず抜歯の処置を行います。

4. 術後の消毒と経過観察

手術後、定期的に通院し、消毒や経過の確認を行います。

5. 最終的な義歯の装着

手術後3~6ヶ月間、インプラントと顎の骨が結合するのを待ち、その後、最終的な義歯を装着します。

6. メンテナンス

定期的な健診を受け、インプラントの状態をチェックし、長期的な成功を目指します。

メリット

手術は1回だけでいい

オールオン4の手術は、インプラントの埋入から仮歯の装着までを1日で行います。4本のインプラントで12本の歯を作りますので、手術後は人から見える部分の歯が全て揃った状態で見た目が良くなります。インプラントが骨としっかり結合するまでは、硬いものは噛めませんが、やわらかい食事なら、その日から行うことが出来ます。

手術当日に仮歯を装着できる

手術当日に仮歯を装着できるため、その日から見た目を気にせず日常生活を送れます。

身体への負担が軽減される

インプラントの本数が少ないため、手術時間が短縮され、身体への負担が軽減されます。

費用を抑えられる

必要なインプラントの本数が少ないため、従来のインプラント治療よりも費用を抑えられます。

骨の薄い方でも治療可能

骨量が少ない部位を避け、骨の多い部位にインプラントを埋入するため、骨の薄い方でも治療が可能です。

しっかりと噛める

数ヶ月後にはインプラントが顎の骨に固定されるため、入れ歯よりもしっかりと噛めるようになります。 最初の数ヶ月間は、柔らかいものを中心に食事をなさってください。

デメリット

外科手術が必要

インプラントを埋入するため、外科手術が必要となります。

健康な歯も抜歯する必要がある

残っている健康な歯があっても、オールオン4を適用するためには抜歯が必要となる場合があります。

治療できる歯科医院が限られる

高度な技術と設備を必要とするため、治療を行える歯科医院が限られます。

保険が適用されず治療費が高い

保険適用外のため、全額自己負担となり、治療費が高額になる可能性があります。

まとめ

オールオン4は、手術回数が1回のみで済み、4本のインプラントで12本分の歯を作りますので、治療期間や費用の面でもメリットが多い治療法です。しかし、外科手術が必要であることや、健康な歯の抜歯が必要となる場合があるなどのデメリットも存在します。

治療を検討する際は、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、信頼できる歯科医師と相談の上、最適な治療法を選択することが重要です。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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