インプラント治療前・治療後の疑問

インプラント治療前に必要な検査とは?成功のために欠かせないチェック項目

インプラント治療前に必要な検査とは?

茨木クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 脇田 悠仁

インプラント治療前に必要な検査とは?

インプラント治療の成功率を高め、長持ちさせるためには複数の検査が必須です。顎の骨の状態や口腔内の清潔度、全身の健康状態まで幅広く確認することで、安全かつ確実な治療が可能となります。

この記事はこんな方に向いています

  • インプラント治療を検討している方
  • どんな検査を受けるのか不安な方
  • 自分の体調や持病でインプラントができるか気になる方
  • 治療の安全性を確認してから受けたい方

この記事を読むとわかること

  1. インプラント治療前に必要な検査の種類
  2. 検査を行う目的と重要性
  3. 検査を受けずに治療を始めた場合のリスク
  4. 成功率を高めるために患者さん自身ができる準備

 

インプラント治療前に検査は本当に必要なの?

検査

インプラント治療を成功させるためには、事前の検査が欠かせません。顎の骨の厚みや質、歯周病の有無、全身の健康状態を調べることで、安全で予測可能な治療計画を立てることができます。検査を省略すると、インプラントの脱落や感染、神経損傷といった重大なリスクを招く恐れがあります。 要約(短い) 安全で成功率の高い治療には検査が必須です。

インプラント治療前に検査が必要な理由とは?

1. 安全性を確保するため

インプラントは顎の骨に人工の歯根を埋め込む外科手術です。そのため、周囲にある神経や血管の位置を正確に把握しておくことが欠かせません。もし検査をせずに手術を行えば、神経に触れてしまい「しびれ」や「感覚麻痺」が起こる可能性があります。検査はこうしたリスクを避けるための重要な準備です。

2. 成功率を高めるため

インプラントは顎の骨としっかり結合して初めて長く安定します。そのためには、骨の厚み・高さ・硬さを事前に調べる必要があります。骨量が不足している場合、骨造成手術を組み合わせることで治療が可能になるケースもあります。検査を通して治療計画を立てることで、成功率を大きく高めることができます。

3. 合併症を予防するため

インプラント治療は口の中だけでなく、全身の状態とも関係があります。例えば、糖尿病や高血圧があると傷の治りが遅くなったり、出血のリスクが高まったりします。また、服薬している薬が骨の代謝に影響することもあります。事前に血液検査や問診で全身状態を確認することで、合併症のリスクを予防できます。

4. 長期的な安定性を守るため

インプラントは一度入れれば長期間使用できますが、そのためには口腔内の清潔さが欠かせません。歯周病や虫歯がある状態でインプラントを入れると、細菌感染によって「インプラント周囲炎」が起こりやすくなります。検査を通じて歯周病や虫歯の有無を確認し、治療を済ませてから手術に臨むことが大切です。

5. 患者さんの不安を解消するため

検査を行うことで「自分の口や体の状態を知ることができる」という安心感が生まれます。治療計画が数値や画像で示されるため、患者さん自身が納得したうえで治療を受けられるのです。

インプラント治療前の検査は、

  • 安全性(神経や血管を守る)
  • 成功率の向上(骨の状態を正確に把握する)
  • 合併症予防(全身疾患や服薬の影響を確認する)
  • 長期的安定(口腔環境を整える)
  • 不安の解消(治療内容を理解して安心できる)

これらを実現するために不可欠です。検査は「ただの準備」ではなく、インプラント治療を成功に導くための第一歩と言えるでしょう。

どんな種類の検査を受けるの?

インプラント治療前には、レントゲンやCT撮影で顎の骨の状態を確認し、歯周病や虫歯の有無を調べます。さらに全身の健康状態を把握するために血液検査や持病の確認も行います。これらの情報をもとに、最適な治療計画を立案します。

レントゲン、CT、歯周病検査、血液検査などを行います。

代表的な検査内容

  1. レントゲン検査 → 全体の骨の高さや歯の状態を確認
  2. CT撮影 → 立体的に骨の厚みや神経の位置を把握
  3. 口腔内診査 → 歯周病や虫歯の有無をチェック
  4. 歯周ポケット検査 → 歯茎の健康状態を確認
  5. 血液検査 → 糖尿病や感染症の有無を確認

インプラント治療前に必要な検査一覧

検査項目 目的 治療への影響
レントゲン検査 歯や骨の全体像を確認する 骨量不足や隠れた異常を早期発見できる
CT検査 顎骨の厚み・高さ、神経や血管の位置を把握する 安全な埋入位置を決定できる
口腔内診査 虫歯や歯並び、被せ物・詰め物の状態を確認する 口腔内の清潔度を確認し、先に治療が必要か判断できる
歯周病検査 歯茎や歯周ポケットの深さを測り 炎症を調べる,歯周病がある場合は事前に治療を行う必要がある
血液検査 糖尿病や感染症の有無、全身の健康状態を確認する 手術の安全性を高め、合併症を予防できる

これらの検査は、単独ではなく組み合わせることでより正確な診断が可能になります。特にCT検査はインプラント治療において不可欠な情報源です。

CT検査はなぜ特に重要なの?

CT検査はなぜ特に重要?

CT検査では顎の骨の厚みや高さ、神経や血管の位置を正確に把握できます。これにより、安全なインプラント埋入位置を決定できるため、神経損傷やインプラントの脱落リスクを大幅に減らすことが可能です。

CT検査で安全な治療計画が立てられます。

  1. 顎骨の立体的な把握ができる
  2. 神経や血管の位置を確認できる
  3. 骨造成やサイナスリフトが必要か判断できる

CT検査は「治療の設計図」といえるほど重要です。これがなければ、正確な埋入計画は立てられません。

全身の健康状態も検査するの?

全身の健康状態の検査

インプラントは外科手術を伴うため、全身の健康状態を確認することが欠かせません。糖尿病や高血圧、骨粗鬆症などがある場合は治療に影響が出ることがあります。また服薬中の薬が骨や血流に影響することもあるため、血液検査や既往歴の確認が必須です。

全身の病気や服薬歴も確認します。

  • 糖尿病 → 感染リスクや治癒遅延の可能性
  • 高血圧 → 手術中のリスク増加
  • 骨粗鬆症 → 骨結合の遅延や失敗リスク
  • 抗凝固薬 → 出血リスクの増加

全身状態の把握は、治療の安全性を左右する大切な要素です。

歯周病や虫歯がある場合はどうするの?

歯周病や虫歯があると、インプラント治療の成功率は大きく下がります。歯垢や歯石が多いまま治療すると、インプラント周囲炎が起きやすくなり、せっかく入れたインプラントが抜けてしまう可能性もあります。そのため、治療前に歯周病治療や虫歯治療を行い、口腔内環境を整えることが必須です。

歯周病や虫歯は事前に治療しておく必要があります。

  • 歯周病 → インプラント周囲炎のリスク
  • 虫歯 → 細菌感染のリスク
  • 歯垢・歯石 → 清掃環境の悪化

清潔な口腔環境を作ることは、インプラントを長持ちさせるための基本です。

検査を受けずに治療を始めると何が起こるの?

検査を受けずに治療をうけると

検査を受けずに治療を行うと、思わぬトラブルを招く危険性があります。骨が足りないまま埋入すると脱落しやすくなり、神経の位置を把握していないと麻痺を引き起こすこともあります。さらに全身疾患を確認していないと、術後に合併症が起こる恐れもあります。

検査不足はトラブルや失敗の原因になります。

  • 骨不足 → インプラント脱落
  • 神経損傷 → 知覚麻痺
  • 歯周病 → インプラント周囲炎
  • 全身疾患 → 術後合併症

検査を軽視すると、治療の失敗だけでなく健康被害にまでつながる可能性があります。

まとめ

検査をしっかり受けることが成功への第一歩

インプラント治療は事前検査によって安全性と成功率が大きく左右されます。骨の状態、口腔内環境、全身の健康状態をしっかり確認することで、安心して治療を進めることができます。検査を受けることは「不安を取り除くステップ」であり、同時に「成功への第一歩」といえるでしょう。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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