インプラント

インプラント手術は怖いですか?

インプラント手術は怖いですか?

「インプラントという治療法を行うには外科手術が必要です」と聞くと「歯科で外科手術?怖い!」と思われるかもしれません。入れ歯やブリッジなどの他の治療法なら抵抗感は少ないという方でも、インプラントには二の足を踏む方は多いと思います。

周囲の歯が長持ちするというメリットよりも、インプラント手術にはどのくらいの時間がかかるのか、痛みや腫れのリスクはどうなのか、翌日から仕事に行けるのか、身体への影響については、と心配は尽きないのではないでしょうか。

手術、痛み、腫れなどの身体への影響を心配して怖がっておられる方のために、それぞれについてご説明します。

インプラントを怖いと感じる理由:手術時間が長い?

インプラントの手術時間は、埋め込むインプラントの本数や部位によって異なります。通常は1時間程度で終わる場合が殆どです。虫歯の治療でも、治療の内容によっては少なくとも1時間位かかる場合がありますので、それと同様の時間で終了すると思っていただいても大丈夫です。

それ以外に、お薬を飲んでいただいたり、血圧などのバイタルチェックを行ったりする術前の処置、そして術後の処置の流れなど、手術前後にも少し時間が必要です。ただそれらをすべて入れても1~2時間で完了とみていただければ十分です。

インプラントの埋入本数が多い場合や、オールオン4などは、もう少し時間がかかりますが、熟練した技術を持つ医師とスタッフが対応しますので、オペは1日で終わり、オペの後は少し休憩してからお帰り頂けます。歯科医院では入院の必要はありません。

インプラントを怖いと感じる理由:手術は痛い?

インプラントのリスクとしてまず考えられるのが、切開や縫合により痛みが伴うのかということではないでしょうか。

手術中は局所麻酔を行います。麻酔は3時間程度効いていますので、歯茎の切開や縫合による痛みはありません。きちんと局所麻酔がきいているかの確認も担当医が必ず行いますので、痛みを感じることなくインプラント手術が終了します。

麻酔の注射が痛いのでは?と思われる方もおられるかもしれませんが、例えば当院では痛みを抑える方法として極細の注射針を使います。そして、体温程度に温められた麻酔液を一定の速度で注入する技術により、極力痛みを感じさせないように配慮して手術を行っています。

また、インプラント手術の内容や患者様の状態により、担当医が笑気麻酔という吸入による麻酔や、静脈内鎮静法という点滴麻酔を行う場合もあります。

手術後、麻酔が切れてから痛みを感じた場合は、痛み止めのお薬を飲んでいただき、通常よりもなるべく安静に過ごしていただくことで炎症がおさまり、痛みや腫れは引いていきます。

インプラントを怖いと感じる理由:手術後は腫れる?

腫れが起こった場合は十分に縫合が行われていないのではないか、インプラントが骨と結合する間ずっと痛みを我慢するのでは等、ご不安に思われるかもしれませんが、大丈夫です。

手術後の腫れには個人差があります。殆ど腫れない方がいらっしゃる一方で、腫れたが1日程度でおさまる方など、反応が異なります。念のために歯科医が痛み止めのお薬をお出ししますが、全く飲まなかったとおっしゃる方もおられるという報告が上がるほど、痛みの感じ方は人によってまちまちです。

なお、感染を防ぐため、痛みがなくても抗生物質のお薬は必ず飲み切っていただくようお願いします。

インプラントを怖いと感じる理由:顎の骨に金属を埋め込むなんて本当に大丈夫?

顎に金属を埋め込んで大丈夫?

インプラントはチタンという金属を原材料として出来ています。チタンは生体親和性が高く、身体に馴染みやすい性質を持っているため、人工関節の材料として広く医療の分野で使われています。

チタンは骨の中に長い年月置かれても、身体が異物と判断しないばかりか、骨としっかり結合するという性質を持っています。更に、チタンは金属ではありますが、材質的に安定しているため、金属アレルギー反応を起こしにくいため体内に埋め込んでも安心です。

ただし、ごく稀にチタンで金属アレルギーを起こすケースがあると報告されています。金属アレルギーのある方は事前にパッチテストをしてチタンにアレルギーがあるかどうかを検査することが出来ます。

インプラント手術を過度に怖がる必要はなし

インプラントの手術を過度に怖がる必要はありません。もちろん、CT撮影による検査を行い、現在の患者さんのお口の状態を把握するという前段階は絶対に必要です。その流れを踏まえて初めて、安全な手術が行えるからです。

インプラントを埋入する部位にもよりますが、「思っていたほど怖くなかった。他の治療法よりメリットが多いし、今後歯を失ったら、またインプラントをすると思う」とおっしゃる方が多いという報告もあります。

インプラントの本数が多い等の理由で手術に時間を要する場合は、治療計画書を作成した段階で、詳しくご案内させていただいています。患者さんの身体の負担を考えて静脈内鎮静法併用して手術を行う場合もあります。

歯を失った場合の治療法はインプラントだけでなく、ブリッジや入れ歯もありますので、患者さんにとってより良い方法がブリッジなのか入れ歯なのか、それともインプラントなのかも、治療方法を決める前にじっくり相談できるような体制になっています。

重度の歯周病の患者さんの場合は、インプラントをしてもインプラントの周囲の組織が歯周病に感染して、インプラントがグラグラになってしまうというリスクがあります。歯周病患者さんは、まず歯周病の治療を行い、歯茎の状態が良くなってからインプラント治療を受ける必要があることも、実際に治療に入られる前にしっかりご説明します。

また、CT撮影で骨が少ないと判明した患者様には増骨をしてからインプラントをするのか、それともほかの方法を選択なさるのか、ご希望など伺いながら治療法を提案します。

まとめ

インプラントがどういうものなのかわからない段階では、手術を怖いと感じられたかもしれませんが、インプラント治療について良く知った後では、手術の怖さはかなり減るのではないでしょうか。

担当医との信頼関係も大切です。どの場合にも言えることは、患者様が納得されてからの治療開始となりますので、ご安心下さい。