インプラント

スポーツ中の事故で前歯を失った場合インプラントに出来る?

スポーツ中の事故で前歯を失ったけどインプラントに出来る?

大阪インプラント総合クリニック 歯科医師 松本 正洋

スポーツ中の事故で前歯を失ってしまった場合、インプラント治療はできますか?

18歳以上で、顎の骨や歯茎の状態が整えば、スポーツ中の事故で前歯を失った場合でもインプラント治療は可能です。ただし、年齢や怪我の程度、治療のタイミングによって注意点があります。

この記事はこんな方に向いています

  • スポーツ中の事故で前歯を失い、治療方法に悩んでいる方
  • 前歯のインプラントが本当にできるのか不安を感じている方
  • お子さんや学生が部活動中に歯を怪我してしまった保護者の方
  • 見た目と機能の両方を大切にした治療を考えている方

この記事を読むとわかること

  1. スポーツ中の事故で前歯を失った場合にインプラントが適用できる条件
  2. 顎の骨や歯茎を怪我している場合の治療の進め方
  3. 前歯のインプラントならではの注意点と治療の流れ
  4. インプラント治療後にスポーツを続ける際のポイント

 

スポーツ中に前歯を失った直後にすべき応急対応

スポーツ中の事故で前歯を強く打ったり、歯が抜けてしまった場合、その後の治療結果を大きく左右するのが受傷直後の対応です。インプラント治療の可否にも影響するため、ぜひ知っておいていただきたいポイントです。

まず、歯が完全に抜けてしまった場合でも、すぐに捨てないでください。歯の根の状態によっては、再植(元の位置に戻す治療)が可能なケースもあります。

  1. 抜けた歯は歯の根を触らず、歯冠部分(白い部分)を持つ
  2. 汚れていてもゴシゴシ洗わず、軽く流水で流す
  3. 牛乳や専用の保存液があれば、その中に浸して歯科医院へ向かう

このような対応ができると、将来的にインプラントを急がずに済む可能性も出てきます。逆に、乾燥した状態で時間が経つと、再植が難しくなり、結果としてインプラント治療が必要になることもあります。

スポーツ中の怪我で歯を失った場合にインプラント適用かどうか

スポーツ

スポーツ中の事故などで口や歯を怪我する場合があります。歯が折れたり欠けたり、脱臼してグラグラになったりというものです。スポーツ中にぶつかりやすいのは主に上顎の前歯ですが、インプラント治療はこれらの怪我のために歯を失った場合も行うことが可能です。

スポーツ中の事故による歯の損傷後にインプラントを行う場合、まず損傷が歯だけなのか、それとも顎の骨を含む口腔組織にも及んでいるのかを検査する必要があります。

ただし、インプラントは18歳未満のお子さんには治療が出来ません。また、インプラントは外科手術を伴いますので、患者さんの健康状態によってはインプラントが難しいケースもあります。インプラントが難しい場合は、ブリッジや入れ歯で治療を行います。

歯が抜けてしまった、または抜歯になった

スポーツ中の事故によって歯が抜けてしまった場合や、歯根の部分まで破損したために抜歯が必要になったケースで、精密検査で異常が見られなかった場合には、インプラント治療が可能です。

顎の骨が欠損した場合や脱臼・骨折した場合

怪我の影響が顎の骨に及ぶ場合は、骨折した部分を元に戻す治療をまず行い、顎骨や歯茎が正常な状態になってからインプラント手術を行います。

また、怪我によって骨を失ってしまった場合は、インプラントの前に骨の移植手術が必要になります。骨の移植を行った場合は、移植後6ヵ月~1年経ってからインプラントを埋め込む手術を行います。

インプラント治療が出来るのは18歳以上

18歳のイメージ

18歳未満の子供はインプラント治療を受けることが出来ません。そのため、小中高校生のお子さんが部活中の事故などで歯を失った場合にはインプラントは出来ないことになります。

18歳以上にならなければインプラントが出来ないのは、まだ身体(骨)が成長段階にあるからです。インプラント治療を行っても、顎骨がまだ成長していきますので、治療後に噛み合わせが悪くなることがあるので、18歳未満のお子さんにはインプラント治療は推奨されません。その場合の治療としては、ブリッジが考えられます。まだ若いため入れ歯には抵抗があることと、付けたり外したり、きれいに洗ったりという手間が現実的でないためです。

前歯のインプラントは「すぐ入れる」とは限らない理由

スポーツ中の事故で前歯を失うと、「早く元通りにしたい」「すぐにインプラントを入れられますか?」という相談を多く受けます。ただし、前歯の場合は見た目と安全性の両立が特に重要です。

事故による外傷では、

  • 歯茎が大きく裂けている
  • 骨にヒビや欠損がある
  • 周囲の歯もダメージを受けている

といったことが少なくありません。このような状態で無理にインプラントを入れると、歯茎が下がったり、仕上がりが不自然になるリスクが高くなります。

そのため、前歯のインプラントでは

  1. 一定期間、歯茎や骨の回復を待つ
  2. 仮歯で見た目と発音を保つ
  3. 最適なタイミングでインプラントを行う

といった段階的な治療計画が選ばれることが多いのです。

スポーツを続けながらインプラント治療はできる?

「部活や競技を続けながらインプラント治療は可能ですか?」という質問もよくあります。結論から言うと、可能なケースは多いですが注意点があります。

インプラント手術後すぐは、

  1. 強い接触プレー
  2. 転倒や衝突のリスクが高い競技

は控える必要があります。特に前歯は外力を受けやすいため、治癒期間中の再受傷はインプラント失敗の原因になります。

そのため、

  1. 手術時期をオフシーズンに調整する
  2. スポーツ用マウスガードを使用する
  3. 主治医と競技内容を共有した上で計画を立てる

といった配慮がとても重要です。インプラント治療は「入れて終わり」ではなく、競技生活も含めた長期視点で考える必要があります。

スポーツ中の歯の事故を防ぐためにできること

今回のような事故をきっかけに、「もう同じ思いはしたくない」と感じる方も多いはずです。実際、スポーツによる歯の外傷は予防できるものも少なくありません。

特に有効なのがスポーツ用マウスガードです。

  1. 前歯への衝撃を分散できる
  2. 歯の破折や脱臼のリスクを下げられる
  3. 既にインプラントが入っている歯も守れる

市販のものより、歯科医院で作製するオーダーメイドタイプの方が、フィット感と安全性に優れています。インプラント治療後にスポーツを続ける方にも、マウスガードの使用は強くおすすめされます。

インプラント治療の流れ

前歯の歯茎の損傷の有無で、直ぐにインプラント治療が可能かどうかが決まります。

スポーツ中の事故によって上顎の骨がへこんだりずれたりしている場合は、その治療を先に行う必要があります。骨や歯茎の状態に問題がなければ、インプラント治療を開始することが出来ます。

治療の流れ

  1. 術前検査(CT撮影等)
  2. 治療計画の作成
  3. 必要な場合は増骨の処置
  4. 一次手術(インプラント埋入手術)
  5. インプラントが骨と結合するまで数ヶ月待つ
  6. 二次手術(二回法の場合、アバットメントを取り付ける)
  7. 型取り
  8. 上部構造の装着

前歯は目立つため、仮歯を入れて歯のない時期をなくすようにします

前歯のインプラントの注意点

前歯のインプラントと奥歯のインプラント

前歯のインプラントは見た目の問題があり、難しいとされています。歯の大きさや歯茎のラインが隣の歯と比べて違和感なくきれいに整っていることが大切です。

特に前歯の1番と呼ばれる中央の2本の歯は、歯の中でも目立ちやすいため、噛んだ時の機能性はもちろんですが、見た目の美しさがまず求められます。

スポーツ中の事故で前歯を失った場合のインプラントに関するQ&A

スポーツ中の事故で歯が欠けた場合、インプラント治療は適用されるのですか?

インプラント治療は、スポーツ中の歯の欠損に対して行われることがあります。欠けた歯を取り除き、顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む手術です。

インプラント治療は18歳未満の子供にも行われますか?

いいえ、インプラント治療は18歳未満の子供には行われません。成長段階にあるため、顎の骨の発育に影響を与える可能性があるためです。

スポーツ中の歯の怪我が顎の骨にも及んでいる場合、インプラント治療は可能ですか?

顎の骨に怪我がある場合は、まず骨の治療を行った後にインプラント治療が行われます。骨折した部分を修復するための手術や骨移植が必要な場合があります。

まとめ

インプラント

前歯は目立つので、歯のない状態で放置することはあまりないとは思いますが、放置したり、ブリッジや入れ歯にすると、歯のない部分は骨が吸収してなくなってしまうので、インプラントにしたいというご希望がある場合は、出来るだけ早く治療を開始することが大切です。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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