インプラント治療後はメンテナンスが必須です

 


インプラント治療後の患者さんは、しっかり噛めるようになって安心されたと思いますが、ここで油断してはいけません。毎日の歯みがき等のホームケアを丁寧に行っていただきたいと思います。

インプラントを長もちさせるためには、インプラント周囲の歯ぐきの状態を良い状態にしておかねばなりません。天然の歯ももちろんそうなのですが、特にインプラントは歯肉が炎症を起こしたりしないように気をつけなければなりません。

インプラントを行った患者さんは、徹底したプラークコントロールと定期的なインプラントのメンテナンスが必須になります。歯周組織が炎症を起こさないように、歯科衛生士によるクリーニングを定期的に受けていただくのがベストです。
インプラントのクリーニングは天然の歯に対するものと同じで、歯科衛生士が専用の器具を使って歯を1本1本ていねいに磨いていきます。ご自身ではケアしにくい歯と歯の間や、歯と歯ぐきの間もきれいにします。歯石が出来ていたらこの時に取り去ります。

ご自身での歯みがきはむし歯や歯周病予防のために義務として渋々なさっておられるかもしれませんが、歯科衛生士によるクリーニングはとても気持ちのいいものですから、ご安心くださいね。

どうしてこれ程インプラント周囲の歯茎のケアに気をつけなければならないのでしょうか。
ここで、歯周病の患者さんに対して行った研究結果についてお話したいと思います。

1970~1980年に、歯周病の患者さんでメンテナンスのケアを行った人のグループと行わなかった人のグループを比較する研究が行われました。
その結果、メンテナンスを行わずに歯にプラークが付着したままにしておくと、複数の部位に歯周病がみられ、しかも以前よりも悪化してしまったのです。
定期的にクリーニングを行っていたグループでは、何年にもわたってお口の中の状態は安定しており、炎症がひどくなるようなことはありませんでした。

また、これは日本で行われた研究ですが、インプラント治療後に天然の歯とインプラント周囲の歯周ポケットに存在している菌種を観察したところ、インプラントの方がより多くの種類の菌が存在することがわかっています。そしてインプラントの方が菌の種類も多かったと報告されています。

歯のケアというのは、口の中をきれいにすることに尽きると思います。天然歯よりもインプラントの方が菌が検出されやすいという実験結果は、怖いですね。毎日、毎食後、歯みがき、うがいなどのセルフケアあるのみです。毎日のケアの積み重ねが、歯肉炎や歯周病を防ぎ、天然歯やインプラントの長もちにつながります。