インプラント

歯を失ったとき治療をしないとどうなる?

 
様々な事情で歯を抜歯しなければならなくなって、そのまま治療せずに年月が経ってしまう場合があります。抜けた部分を治療せずにそのままにしておくと、どのようなことが起こるのかについてご説明します。

 

歯を失って放置するリスクを教えて

 
歯を失っても、奥歯1本程度だと、あまり不便を感じないかもしれません。しかし前歯を失った場合は見た目が気になりますし、多くの歯を失った場合には、生活していくうえで、次のような問題が出てきます。

1.頬などの筋肉の緊張が失われて、頬が下に垂れた感じになり、老けて見える。

2.食べ物が噛みにくくなるために、良く噛まずに飲み込んで消化不良を起こしたり、かたいものが食べられなくなる。

3.食べられる物が限られてくるために、栄養状態が悪くなる。

4.発音がしにくくなり、話すことがおっくうになる。

歯を抜けたままにしておくと、このような生活していく上での悩みが生じるため、ぜひ早めに治療することをおすすめします。治療には、ブリッジ、入れ歯、インプラントが考えられます。

それぞれ、メリット、デメリットがありますので、しっかりと知識を得たうえで、どの治療方法を選ばれるか、ご自身で選択しなければなりません。

もちろん医師は、最適だと思われる治療方法をすすめてはくれますが、最終的にどうするか決めるのは患者さん自身となります。どの治療法を選ぶのか、自分にとってどれが一番良いのかを判断するためには、治療に関する正しい知識が必要です。

歯を抜いたまま放置したら怖い?

 
上下の奥歯を失ったあと、長期間そのまま治療せずに放置してしまうと、咬み合わせが悪くなります。上の歯は下の歯肉に、そして下の歯は上の歯ぐきに咬み合うようになってしまいます。横から見ると、上の歯が下の歯の裏側に隠れてしまうような状態になることも、珍しくありません。

このような状態になってからの治療は、インプラントを埋め込むだけでは解決しません。歯周病の治療や、残っている天然歯の治療といった包括的な歯科治療が必要になるばかりでなく、かなり長期にわたる治療とメンテナンスが必要になります。

ある方は、抜歯と同時に、奥歯にインプラントを埋入しました。その結果、正しい噛み合わせが失われることなく、咬み合わせの高さも適切な状態のままで、その結果、前歯などの他の歯の噛み合わせも、ずれずに済みました。

このように、咬み合わせということで考えると、インプラントとは、歯を失った部分の見栄えを良くするだけにとどまらず、正しい咬み合わせの状態を維持するための治療と言えるでしょう。歯が抜け落ちた状態で放置してしまうと、やがて必ず咬み合わせや歯並びに変化が生じてきます。

つまり、歯を失うということは、その部分の歯がなくなるというだけでなく、上下の歯全体に影響を及ぼす重大なことなのです。そのため、抜歯しなければならなくなった時には、出来るだけ速やかになくなった歯の部分への治療をされることをお勧めいたします。

歯を抜いたまま治療せずに放っておくと危険

 
むし歯や歯周病や事故等で歯を失ってしまったときに、前歯は目立つのですぐに歯科医院に駆け込むかもしれません。しかし、奥歯は他人から見えないために「1本くらいなくても大丈夫」「意外と気にならない」などと言って放置してしまう場合があります。

歯は隣の歯と隙間なく互いに押し合うことで全体のバランスを保っています。その中の1本を失うことで全体のバランスが崩れてしまい、気がついたらとんでもない状態になってしまうこともあります。

抜けたスペースに隣の歯が倒れてくる



歯が抜けた場合、隣の歯が空いたスペースをつぶそうとどんどん倒れてきます。それだけではなく、下の歯が抜けた場合は上の噛み合わせの相手方の歯が下りてきてしまいます。ひどい状態になると下の歯ぐきとぶつかるくらいまで落ちてきます。

抜けたスペースに噛み合う相手の歯が伸びてくる





逆に下の歯があって上の歯がなくなった場合も、下の歯がどんどん伸びてきてしまいます。その形のまんま数年間放置した状態で、伸びあがってきたままの相手側の歯を治療した場合は、インプラントにしても入れ歯にしても非常に噛むことが難しくなってしまいます。
そのため放置した歯をそのままにして時間をかけて置いておかない方がいいです。

本来は抜けた歯だけの治療で済んでいたものが、隣の歯が倒れてきたために隣の歯まで治療しなければならなくなります。上の歯が落ちてきているのであれば、上の歯を元の位置に戻すような治療が必要になってきます。

戻す治療というのは具体的には二つしかありません。一つは歯を短く削ってしまうという方法で、削る量が多いと中の神経は取ることになってしまいます。

もう一つは矯正治療です。若い方々がされている歯列矯正をすることになります。インプラント治療をされる方の平均年齢は当院では69歳ですが、60代の方でも必要があれば矯正治療をする場合があります。

そして伸びた歯だけを治療するだけでなく、矯正治療をするならどうせなら全部きれいにしましょうということで、矯正をすることできちんとした噛み合わせが出来ます。


歯がないと骨が痩せてしまう


歯がなくなったために噛む力が骨に加わらなくなると、その部分の骨が痩せてきてしまいます。歯があった時にはかなり高さのあった顎骨が、歯が抜けてしまうとどんどん痩せてきて、薄くなってしまいます。

顎の骨が薄くなると入れ歯が安定しませんし、インプラントも増骨の処置が必要になるために治療期間や費用が多くかかってしまいます。歯が抜けたまま治療せずに放っておいたために骨が痩せると、いざ治療しようとした時に様々な問題が起こり、治療がより難しくなります。

まとめ


いかがでしたか。私たちのインプラント治療のポリシーは「長持ちさせる」ということですので、インプラント治療の前に治すべきところはきちんと治して、全体的に長持ちさせるように考えています。歯を抜けたままにしているということは、このように後の治療が大変なことになりますので、抜けたままあまり長く置いておかない方が良いですね。