インプラント

インプラントは見た目が不自然になりませんか?

インプラントは見た目が不自然になりませんか?

大阪インプラント総合クリニック 歯科医師 松本 正洋

インプラントは失った歯の機能を回復させるために顎骨に人工歯根を埋め、その上に上部構造を取り付ける治療です。インプラントの見た目はどうなのかご説明します。

インプラントの見た目について

インプラントは、顎骨に埋め込まれるチタン製の人工歯根と、その上に取り付けられる上部構造(被せ物)から成り立っています。この被せ物は、自然歯とほとんど見分けがつかないように、個々の患者さんの歯の形や色、質感に合わせて作られます。

インプラントを構成しているインプラント体(人工歯根)とアバットメントは、歯茎の下に埋まる為、お口を開けたときに見えるのは上部構造のみです。見え方としては差し歯のような感じになります。

セラミックの表面は色合いや光沢、透明感などの質感が幅広く揃っていますので、上部構造は周囲の天然歯とよく馴染むものが作れます。

前歯のうちの1本だけがセラミックの差し歯だった場合、隣の歯と見比べても違いがわからない程自然な感じに作れます。インプラントの見た目もそのようなものとお考え下さい。

歯科医師の技術

経験豊富な歯科医師による精密な治療では、周囲の歯と調和した自然な見た目を実現します。また、上部構造を作製する歯科技工士の技術も重要なポイントです。

色の調整

上部構造はセラミックやジルコニアで作られることば多く、患者さんの歯に合わせて調整されるため、見た目に違和感がないのが特徴です。

周囲の歯との一体感

インプラントは、歯茎の中に固定されているため、見た目や感触が周囲の歯と非常に近いです。また、インプラントの土台がしっかりしているため、かみ合わせや口元のバランスが自然に保たれます。

歯茎との馴染み

インプラントは自然な歯茎ラインを維持できるように設計されており、歯茎との調和が取れています。

不自然に見えるケースの原因と対策

一部のケースで見た目が不自然になる原因として、以下のような要因が考えられます。

インプラントの設置位置

適切な位置にインプラントが設置されていないと、不自然な見た目になることがあります。これを避けるためには、精密な治療計画が必要です。

歯茎の状態

歯茎の健康状態が悪いと、インプラント周囲の見た目が悪くなる可能性があります。事前に歯茎の治療を行い、健康な状態にすることが大切です。

前歯のインプラントの見た目のポイント

前歯のインプラントは見た目、つまり審美性が大切です。いかに天然歯と同じ自然な感じに見えるかがポイントになります。

増骨の必要の有無

前歯のインプラントの際に、骨の高さや幅が足りなくて増骨が必要なケースがあります。増骨を行わずに骨が足りないままインプラントを入れると、歯茎からインプラント体が見えてしまったり、歯茎の一部が陥没したように見えたりして、きれいな歯茎のラインを作ることが出来ません。

増骨のための骨造成の処置には、GBR、サイナスリフト、ソケットリフトと呼ばれるものがあり、オプションとしての料金がかかります。ます。必要な場合には担当医からしっかりご説明します。

上部構造の色や形

前歯のインプラントの場合、上部構造(被せ物)の色の選び方には注意が必要です。白すぎる色を選んでしまった場合に、インプラントの歯が周囲の歯よりも白く浮いて見えることがあります。

上部構造の素材色合い、光沢、透明感に質感などは幅広く揃っていますので、周囲の天然歯に馴染んで、一見して義歯だとわからないものを選ぶことが大切です。

インプラントの構造は?

インプラントの構造

インプラントは3層の構造で出来ています。

歯槽骨に埋めて土台とするインプラント体(人工歯根)、歯肉の上に出し、インプラント体を上部構造とつなげるためのアバットメント、そしてその上に取り付ける上部構造(被せ物)です。人工歯根の部分をインプラントと呼ぶこともあります。

インプラント体は直接顎の骨に埋め込まれる部分で、材質はチタンで出来ています。チタンには骨と強く結合するオッセオインテグレーションという性質があり、生体に対して相性が良く(親和性が高い)、骨に埋め込んでも拒否反応が起こりにくく、骨と結合して外れなくなるため、インプラント体として広く使われています。

インプラント体の上に取り付ける上部構造(被せ物)も色や大きさなどの自由度が高く、審美性の高い前歯が作れます。

インプラントは見た目が不自然にならないかに関するQ&A

インプラントの見た目はどうなっていますか?

インプラントの見た目は上部構造のみが見えます。インプラント体とアバットメントは歯茎の下に埋まっているため、口を開けたときには上部構造が見えるだけです。上部構造はセラミックで作られ、周囲の天然歯とよく馴染む色合いや形状が選ばれます。

前歯のインプラントの見た目のポイントは何ですか?

前歯のインプラントでは、審美性が非常に重要です。上部構造の色や形状は自然な見た目を実現するために注意が払われます。

入れ歯の見た目にはどのような問題がありますか?

保険診療の入れ歯は金属のバネを使用しており、これが目立つことがあります。また、入れ歯は時間が経つとゆるんでしまい、歯茎にピッタリと合わなくなることもあります。また、保険診療の入れ歯はプラスチックで作られているため、自然な見た目を実現するのが難しいです。一方、自由診療の入れ歯ではバネを歯茎の色に近い樹脂で作ることができ、見た目の改善が可能です。

まとめ

インプラントのメリットとして、見た目が殆ど天然の歯と変わらないというものがあります。しっかりと安定した土台の上に上部構造をつけることで、何でも噛めて見た目もきれいな人工歯が作れます。

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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