インプラント治療前・治療後の疑問

セカンドオピニオンで確認すべきことは?

セカンドオピニオンでは何を確認したらいいの

大阪インプラント総合クリニック 歯科医師 松本 正洋

インプラントのような高額な治療においては、セカンドオピニオンを求めることがかなり浸透してきています。セカンドオピニオンを求める際に確認すべき点についてご説明します。

インプラント治療で主治医に聞くべきポイント

  1. 顎の骨の状態
  2. インプラント治療が受けられる健康状態か
  3. 主治医が考える適切な治療方法について
  4. 主治医が薦める治療のメリット、デメリット、リスク
  5. 主治医が適切と考える治療方法以外のやり方(例:患者が希望する治療方法等)
  6. 治療にかかる期間と費用
  7. 不具合があった場合の対応や保証制度の内容
  8. 治療後のメインテナンスの費用や通院頻度

セカンドオピニオンを利用するには、主治医に依頼して検査結果や治療計画案などの書類を用意してもらわなければいけません。

セカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは

セカンドオピニオンとは、患者さんが納得して治療を選択出来るように、担当医とは別の医師から第2の意見を求めることをいいます。

患者さんは一人の担当医の意見が本当に正しいのかどうか判断することが出来ません。そのため、少しでも不安に思うことがあったら、別の医師の意見を求めることが出来る制度が、セカンドオピニオンです。

患者さん自身が治療内容を理解して同意する「インフォームドコンセント(説明と同意)」のためにも、セカンドオピニオンを利用して主治医の診断や意見が正しいかどうかを判断するきっかけにすることが出来ます。

セカンドオピニオンはどうして必要になるの?

インプラントの相談に行ってみたら、「あなたの場合はインプラントは難しいので、入れ歯かブリッジになります」と言われたのに、違う医院に相談に行ったら「インプラントが可能」と言われる場合があります。

インプラントが可能かどうかの判断が歯科医師によって違うことに、驚かれるかもしれませんが、こういったことは良く起こります。インプラントが出来ないと診断されるケースには、全身疾患があったり、骨の量が足りないという場合が多いです。

骨量が足りないためインプラントが出来ないといわれたケースでは、診断した歯科医師が骨造成の技術や経験を十分に有している場合に、他医院で断られたケースでもインプラントが可能になる場合もあります。

セカンドオピニオン利用前に主治医に確認しておきたいポイント

セカンドオピニオンの流れ

セカンドオピニオンを利用する前に、主治医の意見をしっかりと聞いておくことが大切です。そうでなければ、主治医以外の先生の意見を聞いても、比較して判断することが出来ません。

疑問や不安なポイントをしっかりと確認することで、主治医の治療方針に納得し、セカンドオピニオンを受ける必要がなくなるということもあります。

セカンドオピニオンでは何を聞いたらいいの?

セカンドオピニオンでは、事前に聞きたいことをピックアップしておくことでスムーズに進めることが出来ます。

  1. 患者さんの現在のお口の中の状態について
  2. 主治医が勧めるインプラント治療の内容について
  3. 主治医の話を聞いて疑問に感じていること

セカンドオピニオンでは、わからないこと、疑問に思っていることを何でも聞くことが出来ます。主治医から勧められている治療のほかの方法の有無を聞き、他に方法がある場合は、その治療のメリット、デメリットなどを質問してみましょう。

セカンドオピニオンで気をつけること

セカンドオピニオンのメリット

セカンドオピニオンとして何を聞きたいかをはっきりさせることが大切です。

主治医の意見が正しいかどうかという聞き方をすると、余程間違った内容でない限りは「正しい」ということになります。そのため、主治医の治療計画をどのように感じているか、不安や疑問があってセカンドオピニオンを求めたいと思ったのはどの部分か、などを事前に整理しておく必要があります。

セカンドオピニオンには健康保険は使えないの?

セカンドオピニオンを受ける際は検査データを持参することが必須になります。そのため主治医の了解を得てデータをそろえてもらう必要があります。 セカンドオピニオンは原則として健康保険適用外で、全額自費診療となります。診療行為を行わないため、健康保険は使えません。

セカンドオピニオンで確認すべきことに関するQ&A

セカンドオピニオンとは何ですか?

セカンドオピニオンとは、患者が担当医以外の別の医師に対し、治療についての第2の意見を求めることです。患者が納得して治療を選択するために利用されます。

なぜセカンドオピニオンが必要になることがありますか?

インプラント治療などの高額な治療において、異なる歯科医師によってインプラントの可能性や治療方法についての意見が異なる場合があります。そのため、セカンドオピニオンを求めることで、より適切な治療方針を選ぶことができます。

セカンドオピニオンでは何を聞けばいいですか?

セカンドオピニオンで聞くべきことは次のようなものです。 ・患者の現在のお口の状態について ・主治医が勧めるインプラント治療の内容について ・主治医の話を聞いて疑問に感じていること

まとめ

主治医の診断や治療計画について複数の医師に検討してもらうことで、患者さん自身がしっかりと納得のいく治療に繋がります。セカンドオピニオンとは何かを理解して、より良い治療を受けるために役立てましょう。

 

この記事の監修者

医療法人真摯会
理事長 歯科医師 総院長
松本正洋
クローバー歯科、まつもと歯科 総院長。国立長崎大学歯学部卒業。1989年歯科医師免許取得。1998年医療法人真摯会設立。インプラントの認定多数。IDIA(International Dental Implant Association国際インプラント歯科学会)認定医。I.A.A国際審美学会理事。日本抗加齢医学会認定専門医(日本アンチエイジング学会)。

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