インプラントは何でも良く噛めますが、歯にくっつきやすい粘着質の餅やガム、キャラメルなどを食べても大丈夫でしょうか?
目次
餅やガムなど、歯にくっつく食べ物の特徴
餅やガム、キャラメルなどは、歯にくっつきやすい食べ物の代表的な例です。これらは特に粘着性が強く、歯やインプラントに長時間付着しやすい傾向があります。こういった食べ物は口の中で溶けにくいため、歯垢がたまりやすく、口腔内の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、次のような食品がくっつきやすいです。
- 餅や団子
- ガムやキャラメル
- ドライフルーツ
- キャンディー
これらの食べ物は、特に歯やインプラントの周囲に滞留することで、歯垢や虫歯のリスクを高めます。
インプラントに餅やガムが与える影響
インプラントは非常に強固に固定されているため、日常の咀嚼には問題ありませんが、餅やガムのような粘着性のある食べ物は、インプラントにも負担をかけることがあります。具体的な影響には以下が考えられます。
- インプラントへの負荷・・粘着性の高い食べ物はインプラント周囲に引っ付き、強い力で噛みしめた際に、インプラント周囲の組織にストレスを与える可能性があります。
- 歯垢の蓄積・・くっつきやすい食べ物がインプラントの周囲に残ることで、歯垢が溜まりやすくなります。これは、歯茎の炎症やインプラント周囲炎(インプラント周囲の炎症)のリスクを高めます。
- ガムの長時間の滞留・・特にガムは、口の中で長時間咀嚼され続けるため、インプラントの表面や周囲に歯垢を溜めやすくします。
インプラントは歯にくっつくものを食べても大丈夫?
入れ歯の場合、歯にくっつくものを食べると、入れ歯が外れてしまうこともあります。もちろん、バネがしっかりと歯にかかっていて安定した状態であれば、入れ歯でもガムやキャラメル、お餅などの歯にくっつく食べ物を食べても大丈夫です。
さて、インプラントの場合は、インプラント周囲炎でインプラントがグラグラしていない限りは、歯にくっつきやすい食べ物を食べてもインプラントが外れることはありませんので、餅やガム、キャラメルなどお好きなものを食べられます。
インプラントでも「仮歯」の間はくっつきやすい食べ物に注意
インプラントはくっつきやすい食べ物を食べても大丈夫です。但し、まだ正式な上部構造が入っておらず、アバットメントの上に「仮歯」を接着した状態である時は、やや外れやすくなっていますので、念のため、ガムやキャラメル、餅などのくっつきやすい食べ物は控えましょう。
仮歯が外れても、歯科医院ですぐに接着出来ますが、通院の手間と仮歯が外れて噛めない不自由さを考えると、仮歯の間は、くっつきやすい食べ物を控えて頂いた方が良いと思います。
インプラントに餅やガムが与える影響
インプラントは非常に強固に固定されているため、日常の咀嚼には問題ありませんが、餅やガムのような粘着性のある食べ物は、インプラントにも負担をかけることがあります。具体的な影響には以下が考えられます。
インプラントに力がかかる
粘着性の高い食べ物はインプラント周囲に引っ付き、強い力で噛みしめた際に、インプラント周囲の組織にストレスを与える可能性があります。
歯垢がたまる
くっつきやすい食べ物がインプラントの周囲に残ることで、歯垢が溜まりやすくなります。これは、歯茎の炎症やインプラント周囲炎(インプラント周囲の炎症)のリスクを高めます。
ガムの長時間の滞留・・特にガムは、口の中で長時間咀嚼され続けるため、インプラントの表面や周囲に歯垢を溜めやすくします。
インプラントの強度とくっつく食べ物の相性
インプラントは非常に強力な治療法ですが、天然の歯と同様に限界もあります。粘着性のある食べ物が長時間インプラントにくっつくことで、歯垢の蓄積が進みやすくなり、最終的にはインプラントの周囲の組織が損傷する可能性があります。特に注意すべき点は以下の通りです。
インプラントの寿命
インプラント自体は数十年もつ場合がありますが、くっつく食べ物が原因で周囲の組織が悪化すると、インプラントの寿命を短くする恐れがあります。
噛み合わせの影響
インプラントは強度が高いものの、強力にくっつく食べ物がインプラントにかかると、噛み合わせに変化を引き起こす場合があります。
くっつきやすい食べ物でインプラントが外れてしまったらどうしたらいいの?
実際にインプラントが外れてしまった時は、どうしたらいいのでしょうか? 上部構造が外れた場合とインプラント自体が抜けてしまった場合では原因が異なりますので、それぞれに分けてご説明します。
仮歯または上部構造が外れた
取れてしまったのが仮歯でも上部構造でも、すぐに受診して取れた部分を治療しましょう。仮歯は外すことを前提として軽く接着してありますので、取れることも、まあまああります。
上部構造が外れてしまった場合は、上部構造を軽くクリーニングしてそのままインプラントに接着し直すか、または上部構造が割れていたりすると、作り直しになります。
歯ぎしりや食いしばりがあったり、噛み合わせが合っていないと、被せ物は取れやすくなります。取れた上部構造や、周囲の歯の状態を診て、これらがないか歯科医師が判断し、もし該当していれば対処が必要になります。。
インプラントが抜けてしまった
くっつきやすい食べ物によって被せ物が外れるだけで済まず、インプラントそのものが抜けてしまった場合、一番に疑われるのは「インプラント周囲炎」です。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲の歯茎に歯周病が起こり、そのまま進行して歯周組織が破壊された結果、骨に埋め込んがインプラントが抜けてしまうというものです。
インプラントが抜けてしまった場合は、すぐに原因を探り、適切な治療を行わなければなりません。そのままでは噛めませんので、インプラントの再手術をするのか、入れ歯、ブリッジにするのかも考慮する必要があります。
また、周囲炎による場合は、直ちに歯周病の治療を始めなければ他の天然歯にも重大な影響が出る可能性があります。
歯にくっつく食べ物を食べる際の注意点
インプラントを長持ちさせるためには、食べ物の選び方にも工夫が必要です。特に粘着性の高い食べ物は以下のような点に注意しましょう。
食べる頻度を減らす
餅やガムなど、粘着性のある食べ物は頻繁に食べることを避けましょう。
食後のケアを徹底する
こうした食べ物を食べた後は、歯磨きやフロスをしっかり行い、口腔内の清潔を保つことが重要です。
歯科医に相談する
インプラントに関して心配がある場合は、定期的に歯科医に相談し、適切なアドバイスをもらいましょう。
インプラントとは?
インプラントは、歯を失った部分に小さなネジ状の人工歯根を埋め込み、その上に上部構造と呼ばれる人工の歯を装着する治療法です。患者さんのお口の中に固定され、自然な見た目と機能を取り戻せることが特徴です。天然の歯と比較して、インプラントは金属製の土台(主にチタン)を使用しており、骨と結合することで非常に高い安定性を持っています。
インプラントは歯を失った時の治療法の一つです。インプラント以外の治療法としては、ブリッジ、入れ歯があります。
歯を失った顎の骨に主にチタン製の人工歯根を埋め込み、それを土台としてセラミックなどで作られた人工の歯を取り付けます。人工歯根にチタンが使われるのは、体内に入っても異物として認識されない、身体に馴染みやすい材料だからです。
骨に人工歯根を埋め込んだ後は、チタンの周囲に新しい骨が出来て人工歯根が骨にしっかりと固定するまで数か月待つ必要があります。骨と人工歯根が結合したら、その上に上部構造と呼ばれる人工の歯を取り付けて、噛み合わせを調整したら、治療は終了です。
インプラントには歯周病が大敵ですので、その後は数か月おきに必ずメンテナンス(定期健診)を受けて頂く必要があります。
インプラントと歯にくっつく食べ物に関するQ&A
インプラント治療後は、歯にくっつくものでも食べることができます。インプラントはしっかりと骨に固定されているため、食べ物がインプラントから外れる心配はありません。
インプラントが抜けた、割れた、欠けた場合は、まず歯科医院に受診し、原因を確認して適切な治療を受ける必要があります。インプラント周囲炎が原因である可能性もあります。
インプラントが抜けてしまった場合は、まず原因を調査し、適切な治療方法を検討します。再手術や入れ歯、ブリッジなどの選択肢が考慮されます。
まとめ
インプラントの治療中で、アバットメントの上に仮歯がついている状態の時には、歯にくっつきやすい食べ物によって仮歯が取れてしまうことがありますので、注意しましょう。
セラミックの上部構造がついた後は、ガムやキャラメル、お餅などの歯にくっつきやすい食べ物を食べても大丈夫です。