
歯を失うと見た目にも影響が出ることをご存知でしょうか?実は、歯を失ったまま放置すると、骨が吸収されてお口元にシワが増えることがあり、骨はどんどん減っていき、あ口元のボリューム感が減っていきます。インプラントと口元のシワの関係についてご説明します。
目次
歯を失ったまま放置したときの口元の変化
歯を失ってしまった後、数年間そのままにしておくと、ある日、口元の見た目に大きな変化が起こっていることに気づくかもしれません。それは、顎の骨によってお口周辺に張りが出て輪郭にきれいなカーブを描いていたのが、骨が減ることで、張りや程よいボリューム感がなくなってしまうからです。そうなってしまう前に、対策が必要です。
顎の骨が痩せる
歯が抜けると、その部分の顎の骨は刺激を受けなくなって、少しずつ痩せて減っていってしまいます。その結果、お顔全体の骨格が変わってしまうことがあります。
口元がたるむ
骨が減少すると、唇や頬の支えがなくなり、口元がたるんだ印象になります。これが、シワが増える原因の一つです。
噛み合わせの変化
歯がない状態が続くと、残った歯が移動し、噛み合わせが崩れてしまうことがあります。その結果、お顔のバランスが悪くなり、さらに老けた印象を与えてしまうことも。
このように、歯を失ったまま放置すると、単に「噛む機能が低下する」だけでなく、顔の印象やシワにも大きく影響を及ぼします。そのため、できるだけ早めに適切な治療を受けることが大切です。
インプラントが口元のシワに影響する理由
インプラントは失った歯を補うための治療法ですが、単に「噛む機能を回復する」だけでなく、「お顔の印象」にも大きく関係しています。その理由を詳しく見ていきましょう。
歯を失うと骨が痩せる
歯を失うと、その部分の顎の骨が少しずつ痩せていきます。歯があることで刺激が伝わり、骨が維持されるのですが、歯がなくなるとその刺激がなくなり、骨の量が減少してしまうのです。
骨が痩せると口元が萎む
顎の骨が痩せると、頬や唇の支えがなくなり、顔全体のハリが失われます。その結果、口元のシワが深くなったり、ほうれい線が目立つようになったりするのです。
インプラントは骨の吸収を防ぐ
インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、噛む力がしっかりと伝わります。そのため、歯が抜けたことで起こる骨の吸収を防ぎ、口元のボリュームを維持することができるのです。
これらの理由から、インプラントをすると口元のシワが目立ちにくくなることがあります。
入れ歯やブリッジとインプラントの違い
インプラント以外にも歯を補う方法として「入れ歯」や「ブリッジ」がありますが、それらとインプラントの違いはどこにあるのでしょうか?
治療方法 | 顎の骨への影響 | 見た目の自然さ | シワ予防効果 |
---|---|---|---|
インプラント | 骨を維持する | 自然な感じに見える | あり |
入れ歯 | 骨の吸収が進む | 少し違和感が出ることも | なし |
ブリッジ | 失った歯の部分には刺激がない | 比較的自然 | ほぼなし |
入れ歯やブリッジでは、噛む力が顎の骨に直接伝わらないため、骨の吸収が進んでしまいます。そのため、長期間使用すると口元のシワが深くなってしまうことがあります。
インプラントで得られる見た目の変化
では、インプラントをすると、どのような変化が期待できるのでしょうか?インプラント治療によって得られる見た目の変化には、さまざまな要素があります。具体的にどのような変化が起こるのか、ご説明していきますね。
1. 口元のバランスが整う
歯を失うと、周囲の歯が傾いたり、噛み合わせが変わることで口元のバランスが崩れてしまいます。インプラントを埋入することで、失われた歯を補い、自然な歯並びを再現することができます。これにより、口元のシルエットが整い、より若々しく健康的な印象を与えることができます。
2. 頬や口元のたるみが改善
歯を失うと、顎の骨がやせる(骨吸収)ことがあります。これが進行すると、頬がこけたり、口元がたるんで老けた印象になりやすいのです。
インプラントは顎の骨と結合するため、骨吸収を防ぎ、しっかりとした支えを作ることで、頬の張りを保ちやすくなります。結果として、顔のたるみが軽減され、ふっくらとした若々しい印象を取り戻せる可能性があります。
3. 口元のシワが減る
総入れ歯や歯がない状態が続くと、口の周りにシワができやすくなります。これは、歯の喪失によって支えがなくなり、皮膚がたるんでしまうためです。
インプラントによって適切な高さの歯が入ることで、口元がふっくらとし、シワが目立ちにくくなる効果が期待できます。
4. 自然な歯のような見た目
インプラントは、天然の歯とほぼ同じ形状・色調のセラミックやジルコニア製の人工歯を装着するため、見た目が非常に自然です。
また、入れ歯のように金属のバネが見えることもないため、笑ったときの印象が格段に向上します。特に前歯のインプラントは審美性が高く、自然な仕上がりになるため、人前で話したり笑ったりすることに自信を持ちやすくなります。
5. フェイスラインの変化
歯が抜けると、噛み合わせが崩れて顎の位置が変わることがあります。特に、奥歯を失うと下顎が後退し、口元が引っ込んで見えることがあるのです。
インプラントを入れて正しい噛み合わせを回復させると、顎の位置が整い、フェイスラインがスッキリして見えることがあります。これは、「口ゴボ」(口元が突出して見える状態)や「顎の後退」が原因で顔がのっぺり見える方にとって、特に大きな変化になるでしょう。
6. 自信を持って笑えるようになる
見た目の変化だけでなく、インプラントを入れることで「歯がない」「入れ歯がずれる」といった心配がなくなり、人前で堂々と笑ったり話したりできるようになります。
心理的な面でもポジティブな影響があり、表情が明るくなることでさらに若々しい印象を与えることにつながるでしょう。
インプラントでこんな風に変わります
インプラント治療によって得られる見た目の変化には、以下のようなメリットがあります。
- 口元のバランスが整う
- 頬や口元のたるみが改善
- 口元のシワが減る
- 自然な歯のような見た目
- フェイスラインの変化
- 自信を持って笑えるようになる
このように、インプラントは単なる「歯の補綴治療」ではなく、顔全体の印象を若々しくする効果も期待できるのです。「最近、顔が老けた気がする…」「歯を失ってから口元に自信がなくなった」とお悩みの方は、インプラント治療を検討してみるのも良いかもしれませんね。
歯を失ってから何年以内にインプラントをするべき?
歯を失った場合、インプラント治療を受けるタイミングは非常に重要です。一般的に、歯を失ってから2年以内にインプラントをするのが理想的とされています。その理由を詳しく説明します。
顎の骨の吸収が進む前に対応するため
歯が抜けた後、顎の骨は徐々に吸収されていきます。特に最初の6ヶ月〜1年で急激に骨が減るため、できるだけ早い段階でインプラントを埋入することが大切です。
周囲の歯への影響を防ぐため
歯を失ったままにすると、隣の歯が傾いたり、噛み合わせが崩れたりする可能性があります。時間が経つほど問題が大きくなり、インプラントの埋入が難しくなることがあります。
骨移植が不要な状態で治療を受けるため
顎の骨が大幅に減少してしまった場合、インプラントを埋め込むために骨移植が必要になることがあります。骨移植には追加の手術が必要になり、治療期間も長くなります。
見た目の変化を最小限に抑えるため
歯を失った状態が長く続くと、顔の輪郭が変わり、口元が痩せた印象になります。早めのインプラント治療によって、口元のふっくら感を維持しやすくなります。
インプラント治療の推奨タイミング
- 6ヶ月以内: 最適な時期。骨の吸収が進む前に治療できる。
- 1〜2年以内: まだ十分にインプラントが可能な時期。ただし、骨の吸収が進んでいる可能性がある。
- 2年以上経過: 骨の吸収が進み、骨移植が必要になる場合がある。
このように、歯を失ったらできるだけ早めに歯科医院に相談し、インプラントの計画を立てることが大切です。
インプラントを検討する際の注意点
インプラントはメリットの多い治療ですが、いくつかの注意点もあります。
- 治療期間が長い・・インプラントは顎の骨と結合するまで数ヶ月かかるため、すぐに効果が出るわけではありません。
- 費用が高め・・入れ歯やブリッジに比べると、インプラント治療は高額になることが多いです。
- メンテナンスが必要・・インプラントを長く使うためには、定期的な歯磨きや健診が欠かせません。
これらの点を踏まえ、しっかりと相談した上で治療を受けることが大切です。
まとめ
インプラント治療をすると、単に歯を補うだけでなく、口元のシワを軽減し、顔全体の印象を若々しくする効果も期待できます。知らない間にお口の周りにしわが増えて見た目が変わってしまった方も、お口の周りの張りが戻り、シワが改善することが期待できます。
インプラントが口元のシワに与える影響
- 顎の骨の吸収を防ぎ、口元の支えを維持する
- ほうれい線が目立ちにくくなる
- 頬や唇のハリが戻る
インプラント治療には時間や費用がかかるため、よく相談しながら進めることが大切です。「口元のシワが気になる」「歯を失ってしまった」という方は、一度歯科医院で相談してみると良いでしょう。
ただし、お口元の改善には個人差がありますことを御承知おきください。