インプラント

入れ歯にはしたくない。どうしたらいい?

入れ歯にはしたくない方へ

入れ歯に対して心理的な抵抗のある方は多いです。しかしブリッジやインプラントにも不安があるという方も多くおられると思います。しかし歯を失った場合の治療法が入れ歯、ブリッジ、インプラントの3種類しかない以上、メリット、デメリットを比較しながら治療法を決めるしかありません。

失った歯が何本あるかにもよりますが、ここでは多くの歯を既に失っている方を対象に、お話をすすめていきたいと思います。

歯を失った時の治療法にはどんなものがあるのか?

インプラント、ブリッジ、入れ歯

既に多くの歯を失っておられる方の場合、ブリッジでは全ての義歯を支えきれない場合もあります。例えば、一番奥の歯を失っている場合には、ブリッジは出来ませんので、治療方法としては入れ歯(部分入れ歯)かインプラントになります。

入れ歯は嫌だとおっしゃる方が多いのは事実です。入れ歯は高齢者の使うものだという意識があり、心理的にとても抵抗があるようです。

「入れ歯は入れると痛みがあるし、噛みにくい」とおっしゃる方もおられます。そのような患者さんには、インプラントをお勧めしています。インプラントは保険がききませんので、治療費は高くなってしまいますが、一番奥の歯を失った方はブリッジには出来ませんし、入れ歯が嫌な方はインプラントしか治療法がありません。

このように、歯を失った場合は治療方法が限られており、ブリッジ、入れ歯、インプラントのどれかを選ばなければなりません。

どの治療法にも長所短所がありますので、じっくり考えてお決めいただけるよう、しっかりご説明しております。

入れ歯にはなりたくないという心理

歯を失った時に、とりあえず保険の部分入れ歯にしてみる方も多くおられます。ブリッジは両隣の歯を削らなければならないし、インプラントは高額なので、金額も安く一番無難そうな治療だということで入れ歯が選ばれるようです。入れ歯は最初は慣れないかと思いますが、徐々に慣れて快適になれば、そのまま長くお使い頂くことも可能です。

逆に絶対に入れ歯だけは嫌だとおっしゃる方が大勢おられるのも事実です。つけたり外したりという気楽さはあるものの、つけたり外したりしているところを他人に見られたくないという心理が働くようです。また、入れ歯で快適に過ごせるのかという不安も大きく、毎日取り外して丁寧に洗わなければいけないのが億劫だと感じる方もおられます。

口の中とはとてもデリケートで個人的な部分なので、入れ歯は嫌だという心理は痛いほどわかります。そして心理的な抵抗以外にも、入れ歯には実は問題があります。

入れ歯はしっかり調整しないと噛んだ時に痛い

入れ歯の痛み新しい入れ歯を初めて入れた時には殆どの場合、噛むと歯茎に痛みが出ます。入れ歯はもちろん歯ぐきに合わせて精巧に作られていますが、保険診療の入れ歯、自費の入れ歯に関わらず、装着時には痛みや違和感がなくても、最初は噛むと痛むのが普通です。

その後、歯科医師が痛みがなくなるように調整を行います。しかし、歯が抜けてから今までの間に何も噛むことがなかった歯茎が、噛むことによる圧力と刺激を感じますので、歯茎の側がある程度それに耐えられるようになる必要があります。

徐々に患者さんの歯茎が噛む時の圧や刺激に慣れ、歯茎が白っぽく頑丈になり、同時に歯科医師の側での調整によって、噛む時の痛みは減っていきますが、それにはある程度の日数と患者さんの我慢が必要です。

患者さんの中には入れ歯で噛むと痛い状態がかなり長く続いてしまう場合があります。そうなると食べること自体がストレスになりますので、せっかく入れ歯を作っても「食べる時には外す」ことになりかねません。噛むために入れ歯をいれたのに、噛む時に外すのでは、本末転倒ですね。

歯科医師側でも全力をあげて患者さんの為に痛くないように調整するのですが、歯茎が噛んだ時に入れ歯がぐっと食い込んでくる圧力を受け止められない場合は、痛みが続くことになります。これは入れ歯の調整の仕方が悪いとばかりも言い切れないのです。

このように、入れ歯は通常は噛めるようになるまでにかなりの日数がかかり、その間、患者さんは食事の際の痛みに耐えなければなりません。

入れ歯はバネをかける歯の寿命を縮めてしまう

隣の歯にバネをかけるタイプの入れ歯(保険診療で作れる入れ歯)の場合は、入れ歯をつけてみると、そのつけ心地の悪さに驚かれます。そして治療をしたにも関わらず今まで食べていたものが以前のようには噛めないということがストレスになり、大変失望されます。(これは上述しましたように、入れ歯特有の調整期間の問題があるからです)

保険適用の入れ歯は、クラスプと呼ばれる金属製のバネを隣の歯にひっかけて固定させます。このクラスプが思いの外目立つため、他人から入れ歯だとわかってしまうことを気にされる方も多いです。特に人と会うお仕事をされている方に、この傾向は多いです。

噛む時には、クラスプを引っ掛けている歯に力がかかり、何年かするとクラスプを掛けた歯はダメになってしまうという危険が増します。クラスプ以外にも歯に引っ掛けて固定する方法はいくつかありますが、いずれしてもこのタイプの入れ歯は引っ掛ける歯に力がかかりすぎますので、何年か後にはダメになる場合が多いです。

引っ掛ける歯がグラグラして抜歯になってしまったあとは、更に大きな入れ歯が必要になります。そして新しい入れ歯は、最初は痛みが出て調整するということになります。

こうして将来的に歯をどんどん失っていく危険のある入れ歯は、あまりお勧めしたくはありません。とはいえ、高額なインプラント治療を全ての方にお勧めするというわけにもいきません。

じゃあ歯が抜けた後の治療はどうしたらいいのか?

ブリッジ入れ歯インプラント繰り返しになりますが、歯を失った時の治療方法は、入れ歯、ブリッジ、インプラントの3種類しかありません。

再生医療での歯をつくる技術が待たれるところですが、まだ実用化といえる段階ではありません。歯科医院によっては、親知らずを抜歯して歯がない場所に移植するという治療を行っているところもあるようです。歯の移植は当院では行っておりませんので、ここでは割愛させていただきます。

部分入れ歯、総入れ歯をインプラントに変更する場合はこちらのページをご参考にされてください。

入れ歯をやめてインプラント生活に
入れ歯をやめてインプラント生活にしたら快適になる? 入れ歯で噛めないとお困りの方は本当に多く、歯科医院で度々調整していてもやはりぴったりとした状態を維持するのは難しいようです。どうして...

また、最近抜歯されて、治療方法を早めに決めなければならない方は、こちらのページをご参考にされてください。

ブリッジ、入れ歯、インプラントの違い
ブリッジ、入れ歯、インプラントの違いを教えて 特にご質問の多い、「入れ歯、ブリッジ、インプラントの治療の違い」についてご説明します。 入れ歯、ブリッジ、インプラントの治療の特徴...

簡単には決められないかもしれませんが、後々後悔のないように、患者さんにもそれぞれの治療の特徴は把握していただきたいと思います。

まとめ

ブリッジや入れ歯を様々な面から比較して、最終的に患者さんがインプラントを希望されたとしても、骨や歯茎の状態が良くない場合は、すぐに手術をすることが出来ません。その場合は、治療内容を担当医と十分に話し合って、今後の治療方針を決めていただくことになります。

患者さんお一人おひとりの事情に一番合った方法を、一緒に考えて決めていきますので、ご安心下さいね。